うごく家

情報にしてもなんでも、欲しいものがある場合、こちらから行くか、向こうから来てもらうか、いずれの方法しかありません。ネット情報が普及した現在、向こうから来る情報にあふれていますが、建物は動かないので、その場所(建築や家など)に行きたい、と思うと、通常、こちらから出向かないと出会えないのがセオリーです。

 

しかしながら、動かないもの(家)が動いたらどうなるか、と考えたアーチストがいます。数年にわたり、発泡スチロールで作った家を持ち歩いて、各地で起きた出来事・奮闘記をまとめた冊子が、この「家をせおって歩く」シリーズです。

 

私がよく聴くラジオのパーソナリティが以前 「国宝がこちらに歩いてこい!」 と言っていました。国宝が普段は博物館などに出向いて見るもの、しかし、国宝が我が家に来ても良いのでは、という発想の転換が何事にも必要だ、というメッセージでしたが、こういうところに新しい発想(=イノベーション)が潜んでいるのかもしれません。

 

先日、とあるプレゼンテーションがあり、事務所で説明している資料などを、一つのキャリーケースに入れて運びました。必要なものを考え、それの入るケースですので特製ですが、下にはキャスターがついているので、手で引いて運ぶことができます。

 

ガレージに余っていた材料で作りましたが、二階建てで三角屋根が小屋裏になっているイメージ。外観は事務所と同じくスカンジナビアンレッドです。実際に引いてみると、家が動くことはちょっと面白いかも、と感じました。

 

 

2018年6月20日

 

 

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