しばらく関わらせていただいた仕事のお引き渡しが近づくと、ある「もの」をつくります。それが、このキーホルダーです。新築の場合は、玄関ドアにつく鍵を引き渡すことで、仕事としての一つの切れ目をつくるのですが、その鍵を、梱包されたままの味気ない袋で渡すのではなく、一本のみこのようなキーホルダーにつけて、お渡しします。
このキーホルダーにかかる費用は、実質皮ひもくらい。木の部分は、玄関の上がり框で使うメープル材の端材です。それをスライスし、住文舎の焼き印を押し、サンダーやサンドペーパーで磨き、蜜蝋ワックスで磨き、最後に鍵をつけて完成です。
オーナーさんとのお付き合いは、もちろんお引き渡し後も続きますが、家や建物が完成したお祝いの気持ちも含めて、このキーホルダーづくりは、自分のなかでも大事な儀式のようになっています。
20190828