現場での会話で、個人的に興味深い話の一つが、失敗談。只今進めているY-Studioにて、外壁を塗って頂いた左官業者さんの社長さんとお話した際のこと。
「壁を塗った後に、お客様からの指摘はどのようなことがあるのですか?」
と尋ねたところ、
「一回だけ、職人さんによるパターンが違う、というのがありましたね。」
とのこと。詳しく伺ったところ、業者さんの中で一人だけ左利きがいて、他の右利きと、当人の左利きがちょうど目立つところで交差してしまった、そうです。
1階の正面で、手直しがきく部分だったこともあり、再度塗り直したそうですが、その後がすごい。
その職人さん。会社に迷惑かけるからやめる、ではなく、このような指摘が無いよう、時間をかけて、とうとう右利きで塗れるようになったそうです。
右利きの場合は、左の隅が手が届きづらいのですが、左も右も使えることで、無理な体制でなくとも細かい部分に手が届くようになり、かえって仕事のスピードがあがったとのこと。
このような発想、うらやましいです。やってみよう、と思える志(こころざし)。見習うところがありそうです。
20200910 仙台発イチゴイチエのいえづくり