2021年2月19日、本日は「油絵が時をつなぐ家」の建て方の日です。今週初めは大雨、その後寒さの日が続き、ようやく風も少なく穏やかな日になりました。今日はクレーンを使って家の形に組み上げます。
材料を番付通りに吊り、組み上げます。細かいものは別として、柱や梁などの部材は全て組まれます。宙ぶらりんになる材料は一本もありません。
材料には場所によって加工の形状(仕口)は違いますが、基本的には上から全て入ります。少し材料を掛け、「かけや」ではたいて、はめていきます。
今日は天気も良いので、クレーンを使って重量物も家の中へ。こちらは石膏ボード。壁の下地材です。全体の8~9割くらいの量を注文し、残りのボードは、様子を見ながら後日発注します。
水平面に使う桁・梁は使う場所により樹種も変わります。柱が少ない場所や強度が必要な場所には集成材(色が黄色い材・レッドウッド)が入ります。そうではない場所には乾燥木材(色が赤い材・ベイマツ)を使います。
柱は国産スギの集成材。スギは赤い部材と白い部材で強度の違いがあります。またスギはねじれや割れなど起こしやすく、癖のある木の一つですが、集成材にすることで癖も軽減されます。現在は戦後植えられたスギの伐採時期に来ていますので、今後ますます見直されてくる材だと思います。
この大きな梁はリビングの化粧梁となる部分。紙がまいているのは養生とともに「化粧梁のマーク」です。より「この材には傷つけないように」という注意喚起が視覚的に分かります。
無事化粧梁も納まり、その上の梁をかけ、リビング天井の構造は終了です。材料はプレカットとはいえ、木造の在来軸組工法は、昔と変わらず人々の手で組み上げていく。その醍醐味を感じる日が、この「建て方の日」です。
20210219