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仙台発イチゴイチエのいえづくり

“2つの関係”  窓と窓枠の関係

vol.3
北欧を旅していると、仕事柄、北欧の古い木造の家、に目が向きます。外観の色に加えて、日本にはあまり目にしないものが、窓の外についている窓枠(窓モール)です。

あるハウスメーカーは必ずつけていたり、デコレーションとしてつける場合はありますが、日本では頻繁にみる部材ではありません。

北欧の窓、はデコレーションのためにつけているのか? 実は「必要だから」つけているのです。今でも見られますが、北欧の木造家屋の窓は木で作られています。木と言っても、目の詰まったパインが主材ですので、狂ったり腐ったりはしにくいものですが、それでも窓は開閉するサッシ部分と、本体枠含め、将来交換できるような留め方をしています。

その交換の際に、窓枠を外し、窓本体そっくり入れ替えるようになっているため、とても重要なパーツなのです。

一方日本の窓は、アルミサッシが出たころからだと思いますが、交換しない前提で留めるようになっています。もしリフォームで窓を交換する場合、外壁も一部壊さないと交換できません。北欧の窓は長い時間、家を維持できるように考えられている、サステナブルな家とも言えます。

さて、もう一つ特徴なのが、古い家では、格子の窓がよく見られます。こちらもデザインではなく、昔は大きなガラスが製作できなかったので、格子の木枠をつくり、一枚一枚ガラスが独立している窓故の、いわば必要な形状なのです。

格子の入った白い窓と、四方ぐるっと周りを囲む窓枠、とても印象的でかわいい雰囲気がありますが、もとは機能性からきている姿なのです。

2025.12.8

#北欧のくらし

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