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仙台発イチゴイチエのいえづくり

“2つの関係”  お茶出しと現場休憩の関係


vol.5
家づくりの現場では、おおよそ10時、12時、15時の3回、休憩時間を設けます。ちょっとだけの作業で来る職人さんは休憩をとらない方もおられますが、半日以上、現場にいる職人さんは、まず、この時間は手をとめて、電話したり、段取りを考えたり、それぞれの時間を過ごします。

12時はお昼休憩としてですが、10時と15時はとても大事な時間、最近は職人さん間も希薄になりつつある世の中ですが、やはりコミュニケーションの場としては重要です。

この時間の飲み物は、基本は元請け側が持ちますが、お互い様の関係、午前は出してもらったから、午後はこちらで出すよ、などと、きっちり決まっていないルールのもと、持ちつ持たれつで、毎回成り立っています。

昨今の夏の高温多湿の環境では、この3回の休憩では足りず、場合によっては1時間に1回休憩、という状況になってきました。もっと大きな建設現場では、さらに元請けが行う夏のケアの負担が大きくなってきていますので、近いうちに住宅現場でも、夏の休憩のあり方が変わっていくことでしょう。

さて、施主さんからの質問として、差し入れをする場合「何時くらいに行ったらよいか」「何を差し入れたらよいか」と聞かれることがあります。

特に新築の場合、一生に一度の経験、そんな家を造っていただいている職人さんに、差し入れしたい、というありがたいお気持ちだと思います。

基本、飲み物などの差し入れ含め、お客様から頂いている請負金額には差し入れ費用分も入っておりますが、お持ちいただく際は、まず12時~13時は避けてください、とお話します。この時間は、それぞれのペースで食事をとり、その後急ぎ材料を買いに行く方や、昼寝する方がおられます。休憩も大事な仕事の一つですので、まずその時間はなるべく避けてもらっています。

ベストは9時40分と14時40分、ちょうど仕事の流れがついていて、職人さんが生き生きと輝く姿の時間です(主観的ですが)。 その姿を、ぜひご覧いただきたいと、元請け側も思っています。

そしてこの時間は、まだ休憩時間の飲み物を購入していない可能性が高く、差し入れがありがたいと感じる時です。

飲み物の種類は、それぞれ好みはありますが、特にこだわりはありません。毎回栄養ドリンクの方もおられましたし、箱買いのコーヒーやお茶をまとめて頂いたケースもあります。最後に余って捨てた、ということは一度もありませんので、ご安心ください。

仮にお持ちになった本数が少なくても、まったく気にしません。不足分は誰か持参ししていたり、近くに自販機で補充します。お気持ちが大事です。

昨今、職人さん同士のトラブルや、施主さんの気負いを軽減するため、自分のものは各自用意し、現場でのお茶出し(差し入れ)が全面禁止になったハウスメーカーもあるようです。

私たち元請け、施主さんの感謝の気持ち、あるいは職人さん同士の仕事の潤滑油として、たった1本の飲み物で関係が良くなることがあります。このようなアナログの関係が、仕事の成果となり、最後には施主さんに残せるのが家づくり。ハウスメーカーがやめたりなくしたりすることを、工務店があえてやっていくことが重要なのかもしれません。

「たかが差し入れ、されど差し入れ」 です。

2025.12.13

#現場日記

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