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仙台発イチゴイチエのいえづくり

“2つの関係”  間仕切りとカーテンの関係


vol.10
部屋を用途によって仕切ったりすることを「間仕切り」と言いますが、その方法は、ドアや引き戸などの建具から、簡易的なパーテーションまで様々なものがあります。建具で間仕切ること、とは、一番の目的は独立性の確保です。音、視線、容易に入れない雰囲気を醸し出すには建具は役に立ちますが、そこまで求めない場合の間仕切りとは、意外と難しいものです。

上の写真は、フィンランド・ヘルシンキ市内にある、建築家アルヴァアアルトの自邸、1936年に出来た古い建物ですが、奥のアトリエと手前の書庫とを間仕切るために、カーテンが使われています。

この2つの部屋には、レンガで出来た数段の階段があり、高さが違うだけでも独立性はありますが、さらにカーテンをすることで、視線とともに室温差による空気の流れを遮断しているように感じました。

開放していると、奥のアトリエから見ると、段差があることで、奥行きが感じられることから、普段は開いていたと思われますが、実に用途と素材がマッチした間仕切りに出会いました。

最初に訪れた1年後に建てた住文舎のオフィスにも、このカーテンによる間仕切りを採用。来客がある際や、寒さ対策の時には活躍しています。

たった布一枚でも、用途が満たされるとは、少し不思議な気もします。

2025.12.23

#デザインディテール

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