住文舎 川平オフィスのご紹介

住文舎・川平オフィスは、仙台市青葉区川平、北環状線から少し中に入った場所にあります。冬の季節には、オフィスの前の通りから雪化粧した泉ヶ岳を望むことができます。もともと八乙女にあった事務所をこの地に移転したのが2011年の10月。これから家づくりやリフォームをご検討されている方へ、具体的にイメージしていただけるためには何をご用意しようか。仕事を通じで感じたものを、次の方へ伝えていくために、またモデルハウスによく見られる「特別な仕様」を極力避け、一般的にご提案できそうな仕様で仕上げていく。そのようなポイントを絞り、計画しました。

 

【プランについて】

 

木製の玄関ドアを開けると、タイルの土間があり、右手にはキッチン。左手には打ち合わせスペースがあります。その中心部には薪ストーブがあります。薪ストーブは10月下旬から3月中旬まで、約4か月余り稼働しています。特に薪ストーブを導入希望の方へは、オフィスでの体験を通じで、火のある暮らしの良いところと、逆に大変なところをお伝えしています。

暖房のことを考え、当初のプランでは建物の中心に計画していましたが、薪のくべ安さや、玄関開けた際の話題、ということも考え、土間に置くことにしました。

 

キッチンは、ガスコンロと食洗機を取りそろえた2.7m長のI型キッチン、ステンレスを基調にしています。扉材は北海道のシラカバ材を合板に加工した“エコシラ合板”で製作しました。タイルは濃いグレーのボーダータイル。北欧デザインによく見られる、少し濃い色をワンポイント加える配色を参考にしました。オープン当初は、正面の通りからこのキッチンが見えるため、カフェと思って間違えて扉を開けられる方が複数いらっしゃいました。

 

 

 

打ち合わせの際、主に使用するリビング。11畳ほどの空間ですが、天井が勾配になっていたり、小さなウッドデッキがつながっていることから、畳数以上に広く感じられる空間です。デッキに面するサッシは全開放サッシ、本来ならば網戸をつけますが、事務所では取り付けていません。冬は寒さで、夏は暑さと蚊で、このように全開できませんが、春と秋、少しの期間ですがこのように開けっ放しで仕事することがあります。家の性能からすると、このサッシの採用は正直不利な点がありますが、それ以上に気持ちの豊かさを感じさせてもらえた開口です。

 

インテリアなどは更新してますが、リビング・夜の景色です。光を分散し、日中とはまた違った雰囲気に包まれます。

 

二年目に追加造作したウッドデッキと白い目隠し。たまにメンテナンスしています。この目隠しのおかげでリビングは随分と明るくなりました。太陽の光が目隠し材に当たりリビングが明るくなります。間接的な効果は直射日光よりも心地よいです。

 

 

 

トイレの前にある洗面台。ボウルとカウンターが一体成型の人造大理石カウンター。事務所の壁はダイアトーマス(健康塗り壁)で仕上げてあることから、洗面台のエプロン部も塗り壁により仕上げ、オリジナルの洗面台を造作しました。鏡は枠のみのシンプルなものです。

 

 

【コンセプトデザイン・1/Rのくらし・の原点になったアーチ】 ~キッズルーム

リビングに面して約40㎝弱下がったフロアに、小さなキッズルームがあります。大きさは2畳ほどです。ご家族で打ち合わせに参加される場合、お子さんが利用されます。1/Rのくらし(アアルぶんのイチのくらし)とは、暮らしの中に自由な曲線を、という目的で考案したコンセプトですが、そのプロトタイプになったアーチです。イメージをもとに職人さんにより仕上げられたアーチは、空間そのものがおもちゃ箱のような、不思議な結界を生み出しています。

 

手前の椅子に主にお母さまがお座りになります。打ち合わせをしながら、目線をキッズルームに向けるとお子さんの様子が伺える、という位置関係になっています。キッズルームで過ごす子どもが飽きた頃が、そろそろ打ち合わせを終わらせる合図です。

 

キッズルームには隠れ窓があります。中に入らないと気づかない、小さな丸窓。キッズルームに住む、ぬいぐるみのベンチになっています。

 

リビングとキッズルームの関係。半地下のような構造は床下の部分を有効活用しています。

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