行き交う人の気配を感じられる家

Nさんとは以前からお知り合いでしたが、仕事としての最初のお付き合いは、3年前の平成20年夏。母屋のリフォームがきっかけでした。お父様の代からの思い出深い家で、Nさんご主人も育ちました。仙台市若林区遠見塚の家

 

東日本大震災を受けて、思い切って立て直すことに。プランで最初にこだわったのは、お父様もいつも居られた一階の部屋を、新しくなっても再現したい、ということでした。家は新しくなっても、通り過ぎる人々との距離感を大事にしたい、そのようなNさんの思いを形にする作業でした。

 

もともとNさんの「匂い」のあった地に、新しい香りを加えるような感覚での家づくり。近隣にそびえる遠見塚古墳は、まるで都会のオアシスのように、地域の方々がたわむれていました。

 

 

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主にご主人が使用する一階交流室。ご近所の方が通り過ぎる際の会話や、友人が集まる場に。前の家でも、お父様がここで、そのような生活をされていたとのこと。

オーダー寸法でつくった、組み立て式CHAB台第一号は、車座になる際、お酒のコップが置ける高さに、というリクエストをもとに製作しました。

 

玄関を入ると、二階リビングへと続く階段

 

 

二階リビングは板張りの勾配天井、天窓のある明るい空間。パインの床と天井に健康塗り壁の白が、柔らかい表情を醸し出しています。

 

引き渡しのタイミングで納めた、エコシラ合板によるオリジナルテレビボード

 

リビングから南側は、外部空間としても活用できる空間

少しの雨が吹き込んでも大丈夫なように、床はレッドシダーのデッキ材を床材として貼りました。前の家にはこの場所に大きなベランダがありました。

 

二階にあるキッチン。薄緑の人造大理石、エコシラ合板による扉により造作しました。小さい扉は三階へ上がる階段の下を活用した収納庫となっています。

 

 

二階トイレの様子。少しでもスペースを確保するようにと、壁厚を利用し、造作手洗いの壁を少し奥まらせています。トイレは外部窓が取れない配置になったことから、小窓により、階段ホールの明かりを取り入れています。

 

二階と三階をつなぐ階段、幅はあえて少し狭くし、三階を小屋裏部屋に行くような感覚をつくりました。手垢や服がすれても大丈夫なように、ここは腰壁にしました。

 

一階サニタリーの様子、人造大理石の天板に造作収納鏡のあるシンプルな洗面台。鏡のサイドに収納があります。

 

遠見塚古墳はすぐそば。都会のオアシス、付近は住宅密集地ですがこのような夕景が見られます。

 

(2011年12月完成)