ポルトガルの首都リスボンから北へ300km、列車で3時間程のところに、第二の都市ポルトがあります。永年訪れたいと願っていましたが、3年ほど前にようやく行くことができました。この街は世界遺産の街、通りには歴史のある建物など、街歩きには飽きることのないところです。
その中にある小さな本屋さん。世界で最も美しい本屋さん10選に選ばれたとのことで、観光客も多く立ち寄る本屋さんです。「レオ・イ・イルマホン」
通りを挟んで本屋さんの対面にある、リンゴのような仮設建物。ホットドックを売ってそうな雰囲気ですが、これは本屋に入るためのチケットオフィス。チケットはデポジットになっていて、本を購入すればこのチケットが一部金として使える仕組みになっています。
大きな本屋さんでないので、ここで入場制限がかけられています。
この本屋さんも芸術作品の一つの様。構造のデザインが融合した綺麗なアーチの連続です。しかも全て木製で作られていることがポイント。古いニスの香りがします。
最初は頭の中で理解できなかった、本屋さんの中心にある螺旋階段。
写真左下の中央から上がると、右側の青い女性のところに。そこから2方向に分かれて、また写真左側で合流し、2階へと上がっていきます。全て曲線の階段、上から見ると、飴が流れ落ちるような不思議なデザインです。
2階より螺旋階段を望む。まったく平らな踊り場がなく、2階にたどり着きます。
天井まで続く書棚の壁、売り物とは言うものの、殆ど手の届かない場所にも本が並べられている光景は圧巻です。
良い街には良い本屋があると思っていますが、この街もそうでした。
本を買い求める人よりも観光客の方が多い気がしますが、先述のチケット制での入場のためか、ストレスを感じるほどの込み具合ではありません。階段に見とれて、細部の構造を見ながらの楽しい体験でした。
2018年1月14日