変わらないことを継続する大変さ~三宮の明石焼きの店から

神戸・三宮の地下街に小さな明石焼きの店があります。「たちばな」という店は、近いところに2店舗あるものの、それ以外で食べることができず、ここに行くと不思議と寄りたくなる佇まいです。

 

最初に訪れたのは、また大叔母がいたころ、今から40年以上前だと思いますが、夏休みに連れてきてもらったのが最初です。大叔母も既に他界していますが、ここに来るたびに、懐かしく、当時のことが思い出されます。そのくらい店のしつらえ、存在というのは重要なことなのだと感じます。

 

 

創業は何年かは分かりませんが、今から40年前だけ振り返っても、バブル期、阪神淡路大震災、リーマンショック、そしてコロナ禍と、時代の変遷が起きています。それとともに、食材の高騰もあるでしょうし、粉もののライバルも増えている昨今。

 

しかしながら(金額は40年前からはさすがに上がりましたが)この店の明石焼きは当時と変わらない味、その秘訣は何か、つい気になってしまいます。

 

一つ言えるのが、メニューの少なさ、明石焼き(1枚10ケ)と自家製ところてんのみ、飲み物としてアルコールとソフトドリンク。

 

たったこれだけ、で三宮地下街の家賃が払えるのですから、感心してしまいます。1枚650円ですから、いかに客の回転率が高いかわかります。また、ランチをやっていないことで、朝から晩まで、短時間のお客さんを迎えることができます。

 

この店はこれ、と決まった段階で、ビジネスモデルは成功なんでしょう。遠方ですから、思い立った時くらいしか寄れませんが、毎回、勉強させられる「たちばな」でした。

 

20220808 仙台発イチゴイチエのいえづくり

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