観光客にとって「この国はこの時期に訪れたい」と思わせる季節があります。
北欧は日本よりはるか北に位置するので、日の長い夏に訪れた方がお得、と思われるかもしれませんが、実際に行ってみると、かえって一日が長く(眠りも浅く)疲れます。
フィンランドの首都ヘルシンキは、真冬は6時間程しか明るくないので、夜が長い生活となります。ここで活躍するのが「灯りの文化」夜に活動するにあたって、重要なポイントは、まぶしくない、という点です。
(ヘルシンキ中央駅の広場)
ライトそのものが見えるものは余り好まれず、灯りはあくまでも人の活動の脇役。そのような意識づけが根付いています。灯りは炎から白熱ランプ、蛍光灯、LEDへと変化していますが、まぶしい灯りは、今後も好まれない気がします。
それは、夜が長い環境で、どのように豊かに過ごすか、というテーマが根底にあるからです。冬の北欧は静かであり、北欧らしいベストシーズンです。
白いテーブル(アルテックテーブル)に低い位置でランプを当てて、部屋全体を明るくする手法。感動的な明るさです。
街中ではたまにこのような躍動感のある照明がありますが、ランプがLEDで細かいので、まぶしさは感じられません。
日中の日の光。このような長い光はなかなか沈まず、読書も集中できて快適です。