東京キー局のテレビからは、すっかり桜情報は聞かなくなりました。これからは北東北の春がやってきます。桜は北上するもの、と思いがちですが、標高に沿って山に登っていくものでもあります。国土の7割が森林である日本は、平地の桜は終わっても、山の桜はまだまだ春をまっている木がたくさんあります。
こちらは福島、奥会津にあるJR只見線。例年ですとGW前が開花ですが、今年は約1週間早く咲きました。親に送られてきた一人の高校生が、この駅から乗り込みました。多分駅の入り口にある大きな桜の木を見上げることはなかったと思いますが、それ程この沿線には随所に桜を見ることが出来ます。まさにこの季節ならではの「お花見列車」です。
お寺の境内を線路が走ります。桜のトンネルを通り抜けます。
ダムの土手にも桜の古木が。今年も見事に咲かせてくれました。
朝、一人の高校生を見送った小さな駅には、会津若松行の最終列車が到着。あの高校生は、夕方の列車で帰ったのでしょうか。この列車からは誰も降りず、車掌の笛の音だけが、闇に響いていました。
2018年4月20日